地域の集い場「ヒュジラ」(Hujra)の復興プロジェクト!

ユース・ピースアクションの10回目は「ヒュジラ」(Hujra)の復興プロジェクトです!

「ヒュジラ」“Hujra”とは、パキスタン-アフガニスタンに暮らすパシュトゥンの人々の社会の、伝統的な集いの場を指す言葉です。重要な文化であり、集団的な意思決定や、争いごとの解決、情報共有が行われるなど、重要な伝統的社会制度として機能しています。

いわばソーシャルクラブとして、対話の場となり、社会の安定や平和を守ってきたものの、紛争や過激化、西欧化、近代化など近年の様々な情勢の中で、次第に衰退しつつある現状があります。

今回のユースグループは、こうした状況からのヒュジラ復興プロジェクトを行いました!年長者の方々の多数の参加もあり、意見が共有されました。

話し合いの論点となった一つ目は、ヒュジラの果たすポジティブな役割についてです。

ヒュジラの役割として、ゲストハウス、客人のもてなしの場、若者たちが学ぶ場、社会の問題を解決するための集いの場であることが確認されました。

ヒュジラは誰でもいつでも訪れることができ、安全、食べ物、シェルターとしての機能が保証されており、望むだけいてよいとされていました。もてなしの精神はパシュトゥンの人々にとって誇りであり、客人をヒュジラでもてなそうとします。そのことは、この地域に、ホテルやモーテル、旅館がないことからも明らかです。客人が最高の敬意と最高の食事なしにヒュジラを去るようなことになれば、恥であると考えられています。

加えてヒュジラは、若者が年長者とともに座り、様々なことを学ぶ学習の場でもありました。

話し合いの論点となった2つ目として、時代の変化により、ヒュジラが深刻な影響を受けていることが話し合われました。

西欧民主主義や司法制度の実施により、議会や裁判所としてのヒュジラの役割はなくなりました。また、ホテルや飲食店がこの地域にも現れ、増えてきていることで、客人をもてなすという要素もヒュジラから失われていきました。またテレビの出現により、人びとは通常、家にいるようになり、ヒュジラを訪れた場合でも結局テレビを見ているなど、知識の伝達がなくなりました。若者たちはよりよい教育を求め、都会に出るようになり、ヒュジラに行って人と交わる、社会化することもなくなっています。このようにして、次第にコミュニティによるヒュジラが非常に少なくなっているというのです。

こうした意見交換を経て、かつては結束のシンボルであり、意見の食い違うもの同士でも話し合いを重ねることのできた、大切な場であるヒュジラを復活させることの重要性を共有することができました。

現在、伝統的なヒュジラは、「連邦直轄部族地域」(FATA)(アフガニスタンとの国境地帯)にしか存在しないようになっており、存続の危機にあります。こうした中でも、今回のプロジェクトでは、青年たちが、年長者の方々から、ヒュジラの平和の歴史や文化を教わることができました。