🌟恐怖、不安、復讐心…青年たちの心をどうサポートできるのか

★ここはパキスタン。アフガニスタンとの国境に近いある地域。苦しむ青年たちがいる。武装集団や、ドラッグの違法な販売や使用、強盗、小型武器の違法販売に関わっていた青年たち。

青年たちは20人。その中には、過去に武装集団に関わり、今は離れている青年たちもいる。しかし、地域に適切なリハビリプログラムがなく、再びこれら集団に加わる恐れもあるという。

武装集団の指導者たちは青年たちを引き戻そうと、接触し続けているということだ。青年たちが批判的思考や自己啓発に触れたのは限定的で、お金と力の約束によって容易に影響されるという。武装集団を離れたにもかかわらず、青年たちは依然、不安・恐怖の中で暮らし、それが、社会に完全に再統合し、外部の圧力に抗う能力に影響を与えたという。

また、20人の中には、ドラッグの違法な販売や使用や、強盗、小型武器の違法販売に関わっていた青年たちもいる。

爆発で家族を失い、精神的に不安定な青年たち、家族の紛争で家族を失い、復讐を考えている青年たち、依然、武装集団がやってきて、見つけられて殺されるという不安・恐怖の中で暮らしている青年たちもいるという。

もし青年たちが武装集団に戻れば、集団が掲げるものの一部として、他者への加害を、あるいは殺害さえも含む暴力活動に関与するかもしれず、また、恐怖や安全でない状況を作り出し、地域を不安定なものにしうるし、自身の家族も、武装集団からか、地域の反動からかの脅威に直面するかもしれないという。そして、他の脆弱な状態にある青年たちがこの青年たちに続くのを促し、社会への再統合においてなされた進展を覆し、平和の取り組みを損なう可能性があり、また、この青年たちはリクルート役となるかもしれないという。

ドラッグの違法販売と使用、強盗、小型武器の違法販売に関わっていた青年たちについても、再び関与するリスクがあるという。

またこの20人の青年たちは、経済的困難、限られた教育機会、社会的なプレッシャーなどが要因で、絶望感や脆弱な状態が引き起こされることも多いという地域の青年たちでもある。

★青年たちの精神的・感情的な健康・幸福に取り組むことは、孤立感や不安、武装集団や違法行為への関与といったリスクある行動の恐れがエスカレートすることを防ぎ、青年たちが前向きな人生の選択ができるよう力づけるために不可欠であるという。この取り組みの必要性は、青年たちの間のストレスや脆弱性の増加を見ている地域の教育者たち、地域の指導者たち、青年組織との協議から現れてきたという。

★そこで、当団体の活動に参加している青年たちのグループが、この20人の青年たちの心理・社会サポートのアクションを実施した。当団体は、パキスタンでは、現地の人びととともに、青少年が平和を学び合い、何らかのピースアクションを発案・実施する活動を行っている。今回のアクションもその1つである。

20人は、この青年グループが自身の地域ネットワーク活動や地域のピアサポート(同じような仲間同士のサポート)グループを通じ、こうしたアクションの必要性があるとされた青年たち。アクションのファシリテートは心理・社会サポートや精神・社会的な困難に直面する青年たちを助けることの専門家が務めた。

★以下のような活動を実施した。

・個人・グループセラピー
・精神的・感情的な健康・幸福がいかに生活・人生の様ざまな側面に影響を及ぼしうるかの説明
・参加者が直面する困難の共有
・マインドフルネス・エクササイズ、呼吸術、肯定的な自分自身への語りかけといった、ストレスなどへの健全な対処方法の説明。実生活のシナリオの中でのこれら方法の実践のためのロールプレイ。
・グループカウンセリングとピアサポート。参加者たちはその苦闘の中で一人ではないこと、助けを求めることは強さの印であることを学んだ。
・地域で利用できるメンタルヘルス支援資源についての情報提供
・必要な時には専門家の助けを求めることの重要性の説明
・フォローアップサポート計画の概略説明

★後日、さらなるガイダンスやサポートのためにファシリテーターにアクセスした参加者もいたとのこと。継続した関与の重要性と持続的なメンタルヘルスの取り組みの必要性を示している。

今回の取り組みの持続性を確実にするために以下の将来のサポートがリクエストされた。

・ストレスなどへの対処方法の強化とあらわれてくる課題への対応のための確認となりうる毎月のフォローアップセッション
・青年たちが直面する困難や効果的なサポートをどう行うかを親たちが理解する助けとなる親たちのためのワークショップ

★参加者とファシリテーターからは、以下の感想が寄せられている。

◎参加者:「こんなに多くの人たちが同じようなもがきを経験しているとは知らなかった。このセッションで孤独感が減り、より希望が持てるようになった。」
◎参加者:「呼吸のエクササイズは落ち着くのに本当に役立った。ストレスを感じる時は必ず活用する。」
◎参加者:「判断をされていると感じることなく、自分の問題について話せてよかった。自分たちがもっと多くのこういうセッションを持てればいいのに。」
◎ファシリテーター:「若者たちが心を開き、互いに支え合うのを見るのは、本当に心を刺激するものだった。安全な空間の力を示している。」

🌟青年たちは一人ではない。平和をつくる人たちがいる。United for Peace.

🍀Dear Friends in Pakistan. You are HOPE, building your own communities & peace. You are not alone. We are All United for PEACE!🌸