パシュトゥ社会における女性の教育!

ユース・ピースアクションの12回目は、パシュトゥ社会における女性の教育の重要性について話し合い、伝えるアクションです。

(参加女性の写真の掲載ができません。現地(左)と日本(右)、花の写真で連帯します!)

教育を受けることは、誰にとっても、とても重要であり、誰にもその権利があるにも関わらず、特にパシュトゥ社会(パシュトゥ人はアフガニスタン・パキスタンに居住する民族)においては、女性が教育を受けることに関して様々な見方が存在しています。女性は教育を受ける必要がないと考える人々も一定数おり、現代においても多くの女性たちが教育から遠ざけられてしまっている現状があるのです。

今回のグループメンバーはこの現状を話し合い、女性の教育の大事さを伝えるセッションを企画しました。

目的は、①女性が教育を受ける大切さについて話し合うこと、②パシュトゥ社会での女性が教育を受けるにあたって何が課題かを見つけること、③女性が教育を受けることがどのように平和や社会の発展に影響を与えるかを話し合うことの3つです。

セッションには多くのコミュニティの女性が参加し、全員で議論を行いました。要点は以下の通りです。

  • 女性が教育を受けることは男性よりも重要である
  • 教育を受けることで、自信を付けることができる
  • イスラムの教えは女性と男性の両方に教育を命じるものである
  • 教育を受けた女性たちは、社会をよいものにできる

①について、女性が教育を受けることで、家族全体も教育を受けることになり、それは、社会全体や国も教育を受けることになり、女性が教育を受けることには男性よりも意義があるといった意見がありました。

②については、教育を受けることで、自信を持つことができるようになるという意見です。教育を受けることで、自身の権利のために声を上げることができる、自身が持つ権利が分かり、もし何か正義に反していたり、不公正であったりすることが起こってしまったときにも、声を上げることができる、という主張がありました。

③について、イスラムの教えの観点から女性の教育の重要性について指摘がありました。彼女たちはハディース(Hadith:イスラム教の教え)では、教育は全てのムスリムの男女の義務である、とされている点や、預言者ムハンマドからも教育は男性だけのものであるとはされていない、といった点を挙げ、女性は教育を受ける権利があることを確かめました。

④については、初めの①に登場した議論と同様に、女性は自分の子どもを育てることから、教育を受けることで適切な教育を子どもに与え、社会をよいものにできるとしました。

今回の参加者として集まってくれた女性たちのうち、一人の少女が自分自身の話をしてくれました。彼女は学校に通い、勉強することがとても楽しかったけれど、家庭の事情により、9年生(14・15歳程度)の時に学校をやめなくてはいけなくなってしまったそうです。

今回このセッションに参加したことで刺激をうけ、女性の教育の重要性に気づき、両親を説得してみると言ってくれました。もし学校に行くことが叶わなくても、自分で勉強を続けたいと決意を語ってくれました!